N高の『ドラクエ遠足』とは何だったのか… 他校との喧嘩とか遅刻とか発生?

カドカワが手がける通信制のN高等学校(学校法人角川ドワンゴ学園 所在地:沖縄県うるま市)。入学式はVR(仮想現実)、先生と生徒などのコミュニケーションは「slack」を使い、課題提出は「GitHub」など、ネットを使った高校というニュースは話題をさらった。

さらに、N高が発表したのは、全国に点在する同級生とネットコミュニケーションで盛り上がれるイベント「ネット遠足」。その舞台が人気MMORPG『ドラゴンクエストⅩ』ということで、ネット上で大きな注目を集めた。

遠足は予行演習から荒れ気味に



ネット遠足は、先生がN高の制服に身を包んだ生徒を引率するという、リアルと同じスタイルをとって『ドラクエⅩ』の世界で「宝探し•鬼ごっこ•釣り大会•かくれんぼ•カジノ•クイズ大会•フィールド探索」を楽しむもの。その予行演習は『ドラクエⅩ』ユーザーから見世物扱いされ、「女子高生はいいねください!」とN高生徒に絡んだプレイヤー「ととろん」は運営から短期間のゲームの停止処分を受けている。(永久追放となるBANは回避)

永久停止されるかどうかですけど、BAN期間残り45分でまだ永久停止の通知きてないので恐らく大丈夫でしょう。

今後はN高生さまに近づかないように気を付けます;_;

— モモたん(ととろん) (@ttrn_1919) 2016年6月22日

本番は盛り上がった模様



厳しい姿勢を見せておいて実行された6月末の本番。遠足や修学旅行で発生する問題と言えば他校との喧嘩や遅刻、売店での万引きなどがあるが、ドラクエ遠足では、多少は『ドラクエⅩ』ユーザーに絡まれながらも生徒は規律を守り、モンスターを倒しながら目的地のヴェリナード城に到着し、班ごとにカジノで遊んだり、クラスで鬼ごっこやかくれんぼしたりして“遠足”を満喫していた。

引率の先生の涙ぐましい努力も



城に着くまではモンスターとの戦闘が予想されていた。ゲーム巧者の生徒は問題ないが、引率する先生はゲームの素人も多かった。そこで、遠足までに『ドラクエⅩ』をプレイしてレベルを上げ、無事に生徒を城まで引率することに成功したという。

ネットでのコミュニケーションでも友達は作れる



今回の遠足では、初めてパーティーを組んでプレイした生徒もいたそうだが、それぞれ新たなコミュニケーションを楽しんでいた。N高では、囲碁・将棋・格ゲー・サッカー部などの部活動もネット上で活動する。

また、ニコニコ超会議・町会議、職業体験など実体験を伴うリアルイベントも開催。ネットとリアルを融合させた新時代の高校スタイルは始まったばかりだが、今の時代に合わせた活動で、これからの情報社会で活躍するニュータイプな人材を育んでいるのかもしれない。

(画像は公式サイトより)

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